キヤノン EOS 1D X Mark IIのダイナミックレンジと高感度のテスト

DPREVIEWのダイナミックレンジと感度別のテストツールにキヤノン EOS 1D X Mark IIのサンプル画像が追加されていましたので見てみました。こちら

まず、低感度(ISO100)での画像を+4EV,+5EVに増感した場合での比較。元サイトではソニーα7R2との比較になっていましたが、直接の対抗機種であるNikon D5との比較を見てみました。

EOS 1D X Mark2 ダイナミックレンジテスト1

若干、EOS 1DX2の方が良好。ちなみに、+2EVまでは同等なのですが、+3V移行はEOSが有利になっているようです。

次に、ISO6400で撮影した画像と、ISO200を5段増感した画像との比較。想定より低い感度で撮ってしまったときに後からどれだけリカバリできるかということですが、こちらでもEOS 1DX Mark2が有利となっています。

EOS 1D X Mark2 ダイナミックレンジテスト2

ちなみにこのテスト、APS-Cを含む他機種の場合を見てみますと、だいたいにおいて異なったISO感度の間における同質性が高いレベルで保たれています。やはり、スピードや高感度とのトレードオフになる部分であると思われます。

最後に高感度のテスト。

eos_1dx2_high_iso

こちらはD5が有利です。

あまりキツイ加工をしないなら両機とも似たような使い勝手(画質においては)でしょうけど、総合力ではEOSがややリードといった感じでしょうか。撮って出しはD5が使いやすそうですね。

キヤノンのハイブリッドファインダー特許の情報

DPREVIEWに、キヤノンの一眼レフカメラにおけるハイブリッドファインダー(OVF&EVF)の特許についての情報が出ていました。

ミラーアップ時にはEVFとして使用でき、ミラーダウン時にもOVFの像に重ねて、各種の情報を表示できるというものです。

動画を重視する使い方のときに、便利そうです。手持ち動画撮影はかなりやりやすくなるでしょう。

通常の静止画撮影においても、キヤノンの場合デュアルピクセルのイメージセンサーによる像面位相差AFが使えますから、ファインダーの解像度やタイムラグで妥協してでもピント精度を優先させたいときにEVFに切り替えるという使い方も考えられます。また、暗いときにはEVFに切り替えてゲインアップしてセンサー読み込み画像を表示すれば撮影がやりやすいでしょう。

OVF時の情報表示も、ファインダーから目を離すことなくパラメタを確認でき、これもまたよさそうですね。

ミラーレスカメラは現状、いくつかの課題はありつつも、電子化による機能面のメリットがいろいろとあります。一眼レフカメラの場合も、背面液晶を使うことを前提にミラーレスと似たような性格を持たせることもできますが、EVFも使うことができれば、よりミラーレス風の機能を使いやすい形で融合することができるでしょう。

いいことばかりかと思えますが、やはりこの仕掛けは割と複雑で、カメラ本体のサイズや重量、価格アップは避けられないでしょう。サイトに出ている図面を見ますと、仕組みは以下のようになっています。

OVFのペンタプリズムと、接眼レンズの中間に、ハーフミラー(プリズム?)を置いて、その上にEVFの液晶を配置しています。液晶の光は、ハーフミラーにより、いったん接眼レンズとは逆の方向(ペンタプリズムの方向)に向けられ、ペンタプリズムの手前に設置されたハーフミラーに当たります。これをEVF像として使用者が観察するというものです。

これだとファインダ部分の奥行き・高さ方向のサイズアップや重量増、部品点数の増加によるファインダー精度の悪化、OVF光路にハーフミラーが挟まることによる光量の低下が懸念されます。

これらの懸念点が克服され実用化されるのか。期待して見守りたいものですね。

EOS 80Dと70DのRAWノイズ比較

DPREVIEWに、キヤノンEOS80Dと70DのRAWノイズ比較について掲載されています。
ISO100にて撮影した画像を、5EV, 6EVゲインアップした画像の比較を見ることができます。

80Dは70Dと比較してノイズがかなり低減されています。キヤノンユーザーにとっては、嬉しい進歩ではないでしょうか。

しかし比較対象をニコンのD7200にしてみると、まだ及ばないことがわかります。
ノイズの量もさることながら、ディテールもD7200が多く保持しています。但しディテールについては、センサーの性能というよりも、ローパスフィルターレスであることも大きく作用しているのでしょう。

少し本題とは外れますが、面白いことに、2400万画素のローパスフィルターレスという同一スペックのD7200とD5300はノイズの量こそほぼ同一ですが、ディテールはD7200がしっかりしています。このあたり、スペックに現れない部分でしっかり差別化してありますね。D5300のディテール保持はEOS 80Dと同じレベルとなっています。

以前より、EOSのほうがニコンより撮って出しのJPEGは使いやすい(特に色の面で)プロが好んで使うが、RAWを現像するにあたってはニコンが有利と言われています。EOS 80DではRAWに関しても改善を図っていますが、まだニコンには少し及ばないようですね。しかしEOS 80Dのイメージセンサーはデュアルピクセル式であることや、キヤノンのAPS-Cは他社よりやや小さいことから、ピクセルピッチは他社の同じ画素数のAPS-Cと比較し随分小さいのです。このことを考えると、キヤノンの技術ポテンシャルはかなり高いといえるのではないでしょうか。

EOS Kiss X-80が国内でも発表されましたが。

先日、EOS Rebel T6 (1300D)が海外で正式発表されましたが、国内でもKiss X80として発表されました。

いつものことながら、各デジカメサイトでのコメント欄には、キヤノンのベーシック機種に対しては批判的な意見が寄せられています。

これは、カメラ愛好家の目線から見て、こういった機種は面白くないということが主な理由です。ですから、マニアが初心者向けのKissについて「つまらん、使いづらい」と言っても、的外れの意見になることもあります。特に今回は、旧機種からの各種デバイスの使いまわしが多いので余計につまらないですが、そのようなことは、これからレンズ交換式カメラに入門するユーザーにはあまり関係がないことです。

しかしこれまではシンプルに上記のように片付けられましたが、近年はミラーレスカメラが台頭してきており、果たしてエントリクラスのカメラが一眼レフである必要があるのかという疑問が生じてきています。特にこのKiss X80はコマ速が3コマ/秒でしかなく、一眼レフが得意とする動体の撮影にもあまり向きません。それにファインダーも小さく、EVFに対して「素晴らしい」ものではありませんしMFがやりやすいわけでもありません。

加えて、今はデジカメの強力なライバル「スマホ」があります。これに一番しっかり対抗する必要がある新しいKISSが、ちゃんとその役割を果たせるのかが、いまいち見えないところに、キヤノンとしての危機感といいますか、そういったものがあまり感じられないのですね。この点は、キヤノンだけにとどまらずデジタルカメラ業界としての課題であると思われます。

ところで、キヤノンの場合、「EOS」や「Kiss」といったブランドの力で、初心者から盲目的に選択されることが多いので、他社と比べて新しいことに挑戦する必要性が無いのも事実です(そうでなければEOS Mがあんなに売れるわけないでしょう)。個人的には、キヤノンにはこれからも徹底して従来路線を継続してもらって、EOSブランドの強さを数値的に、第三者的に眺めてみたいというふうにも思います。そうした場合の、シェアや販売数のグラフを眺めてみたい。おそらく緩やかな下降線を描くと思いますが、それでどこまで保てるでしょうか。・・・まあそれは冗談として私はキヤノンユーザーでないのでこんな暢気なことを言っていますが、業界全体のことをかんがえればそうは言っていられませんね。キヤノンは業界のリーダーには違いありませんから、頑張って欲しいものです。

キヤノン EOS Kiss X70の後継(X80?)に相当する機種が海外で発表される

DPREVIEWより。
EOS Rebel T6 (1300D)が海外で正式発表されました。
これは、日本でのEOS Kiss X70の後継機にあたるものです。後日、日本でもKiss X80として出るものと思われます。

スペックは、18MP、DIGIC4+, ISO100-6400(H;12800), 3fps, 9測距点、3インチ92万ドットLCDモニター、動画フルHD(30P,24P)といったところ。

先代との主なスペックの違いは、液晶の解像度が向上した他は、数値的なものは先代と同等のようです。ハードウェアの変更点としてはDIGICの世代(4から4+)、無線通信機能(Wifi、NFC)の追加がメイン。スマホ連携を強化したということですね。

新規の撮影機能としては、大きく2点。

1つめは「シーン・インテリジェント・オートモード」。顔や色・明るさ・動体や三脚か手持ちかの別などを総合的に判定材料として露出を決めるというもの。

2つめは、フードモード。食べ物の写真をブログにアップしたい人向けの機能です。SNSでシェアするために色や明るさを強調した画像を生成するというもの。

このような機種はマニア層には受けないものですが、キヤノンユーザーの裾野を広げるという重要な役割を持つものです。しかし、スマホやミラーレスが幅を利かせる中、エントリ向け一眼レフはどうなっていくのか。これはキヤノンの現時点での回答だと思うのですが、個人的には「まだ回答は考え中です」という中間報告のようなものに思えます。もう少しエキサイティングなものだったらいいのに、と思うのですが、では具体的にどうやって?と考えると結構難しいのです。別の機会にじっくりと考えてみたいと思います。